御礼のご挨拶
第38回日本染色体遺伝子検査学会総会・学術集会は,当初は熊本市での開催を計画しておりましたが,新型コロナウイルス感染症のパンデミックとどう向き合うかについて議論を重ねた結果,今こそ本学会の存在意義を示すべきという意見でまとまり,オンライン開催(2020年12月11日~12月21日の11日間)の決断に至りました。
222名の参加登録をいただき大過なく盛会のうちに終了できました。ひとえに,シンポジスト,一般演題の演者,企業,参加された会員の皆様のお力添えのおかげと,実行委員一同,感謝申し上げます。
「緊急事態と臨床検査:パンデミックをどう乗り切るか」をテーマに掲げ,シンポジウム「COVID-19の現状と将来展望」では,診断に必要な諸検査の性能について,今留 謙一先生(国立成育医療研究センター高度感染症診断部 統括部長)に,ワクチン開発の現状と展望について,森下 竜一先生(大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学 寄附講座教授)に,唾液を使った診断法の確立について,豊嶋 崇徳先生(北海道大学病院検査・輸血部 部長)に,検査室の構築と運営について,佐藤 智明先生(国際医療福祉大学成田病院検査部 技師長)に,それぞれの分野の第一人者をシンポジストに招き,最新情報をご発表いただきました。また,新型コロナウイルス関連の3題を含む7題の一般演題があり,リアルタイムとは参りませんでしたが活発で有益なディカッションが交わされました。
次回大会は,現時点で1年延期となった熊本市での対面開催を目指しております。予定通り開催できるかは,感染拡大の情勢,治療法やワクチンなど開発状況,感染対策の強化など多くの課題をどれだけ解決できるかにかかっております。学会にご参加いただきましたすべての皆様の益々のご活躍により,次回大会がパンデミック克服の成果をお披露目する集会となることを祈念してお礼の挨拶とさせていただきます。
2021年1月
第38回日本染色体遺伝子検査学会総会・学術集会
大 会 長 奥山 虎之
実行委員長 藤澤 真一