学会ニュース7:東京で開催している染色体遺伝子検査基礎技術セミナーについて

東京で開催している染色体遺伝子検査基礎技術セミナーについて

本セミナーは、染色体・遺伝子分野に関連する企業の学術・サポートの方々と現場で検査や研究に携わる人達が同じ立場で知識や技術の向上及びこの分野の発展と普及を目的として 2011 年 9 月より当院で開催しています。

協賛企業との金銭の授受は一切なく、テーマに沿ってお願いした企業さんとお互いに資料を持ち寄って勉強するという形式で行っており、参加される方々も分野を問わずどなたでも無料で参加していただけるようになっています。検査関係の方はもちろん企業、大学等の研究者、大学院生、医療系通訳など、様々な分野の方々が知識を広めるために参加されています。また、国立がん研究センターの院内研修会として理事長より開催許可を得ており、院内からは研究所の先生や臨床医、研究支援施設の研究員など興味のあるテーマにあわせて聴講に来られています。余談ですが、当センターには外部に公開する形で開催している勉強会が多く、HP の「がん情報サービス」の「医療関係者の方へ」「研修・多地点カンファ」より入ると研修セミナー案内や多地点カンファレンスの動画等を見ることができます。

これまでのセミナーの内容と今年度の予定をお知らせします。各企業の専門性を生かし基礎から応用の技術、トラブルシュート、新たな技術の紹介等の講演をしていただきました。参加された方々より質問や要望を頂くことも多く、毎回のテーマは主にその中から選んで設定しています。今後も、取り上げてほしいテーマや質問などが有りましたらメールで送っていただければセミナーの企画に生かしていきたいと考えています。尚、いただいた質問は匿名にして、企業の技術関係の方やベテラン学会員の方に回答を頂き返信しますので、一人で悩まずにご相談いただけたらと思っています。

次回 8/30(土)のセミナーは「広がる遺伝子検査」というテーマで開催します。初めに遺伝子分析科学認定士(初級)、認定染色体遺伝子検査師(遺伝子分野)を取得された 2 名の方に勉強方法と傾向を話していただきます。次に遺伝子検査の件数で最も多い感染症遺伝子検査についての注意点、FFPE サンプルからも可能になった染色体コピー数解析の話題について講演いただき、後半は血液疾患遺伝子検査の最新情報を発売間近の InternationalScale を持った Major BCR-ABL 定量 kit の話題(http://www.sysmex.co.jp/news/press/2014/140812.html )と共に話していただきます。

また、身近になってきた次世代シーケンサの技術的な講演も予定していますので興味のある方は是非ご参加ください。講演資料の送付も受け付けています。本年度の最後のセミナーは 10/4(土)に FISH 検査をテーマとして行う予定です。

本学会員の方の努力により、染色体・遺伝子関連のセミナーも各地に広がりを見せており、7 月には近畿地区(奈良県)で開催され、他の地域でも技師会と協力して開催を予定しているという話を聞いています。遺伝子検査の重要性が高まっている昨今、勉強する機会が増えることはたいへん良い事ですので、是非参加していただけたらと思っています。

東京でも進歩の速い遺伝子技術に合わせ次年度も基礎技術セミナーを企画していきたいと考えていますのでよろしくお願い致します。

詳細はこちら 矢印 学会ニュース

日本染色体遺伝子検査学会 理事
国立がん研究センター中央病院 病理科・臨床検査科
若井 進

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